▲1-1 なぜ、子育て支援でヤキイモなの?
なぜ、子育て支援でヤキイモなの?
ヤキイモタイムのコンセプトイメージです。
こんな時間がもちたいと思い、このプロジェクトを企画しました。
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ヤキイモ食べて、ほっとする時間。
イモを持参の親子が三々五々集まってきた。
落ち葉や枯れ枝、薪を集める。
火をつける。なかなかつかない
やっと火がつく。白煙がのぼる。歓声がわく。
……
「まだかなまだかな」
「どうかな」
「もういいんじゃない」
「いやまだでしょう。」
「はやくはやく!」
などととやかく言い合う。
ついでに子どもや仕事や家族のこと、いろんな雑談をしながら焼けるのを待つ
「できたかな?」
……ドキドキ。木の枝で、火の中から芋をほりだす。
「あちゃー灰になっちゃってるー」
「いやこっちのは、いけてるかも!」
「はふっふあふっ」
「おいしー!!」
「あまーい!もう一本ちょうだいよー」
「お父さんも食べて!」
「お母さんもちょうだい!」
子育てのこと、家族のことって、あんまり話したことない。
職場でも話しなんてできない。地元にもぜんぜん友達もいない。
土曜日の朝、二日酔いで頭がいたい、身体もだるい、
子どもをつれて公園にいったら、子どもが他の子と遊びはじめちゃった。
やばい、その子のお父さんとなんか話さないと気まずいかな……。
でもなに話していいかわかんない。あー早く時間がたたないかなあ。
そんな父さんが埼玉にはたくさんいる。*1
でもそんなに急に話せっていわれても、話せるもんじゃない。
とくにお父さんはそういうのすごく苦手。共通の話題もないし。
じゃあ、一緒にヤキイモをつくって、食べるところからはじめよう。
「人間はなぜか火をみるとつい語ってしまうんですよね」*2
「人は食べる時が一番ココロが無防備になる。垣根が低くなる。」*3
無理に話すことはないけど、なんか一緒にいるのがいいっていう時間。
煙をあびて、おいもを食べて、お茶を飲んだら、ほっとした。
ふと見たら、隣にいたお父さんと子どもの顔も、ほっとしてた。
またこんな時間がもてたらいいな。
*1 埼玉県の核家族率65%は日本一。
5人に一人のお父さんは、日付がかわってから帰ってくる仕事人。
*2「人間はなぜか火をみるとつい語ってしまうんですよね」(松居和さん/音楽
プロデューサー/埼玉県子育て応援団特別団員)
*3茶の湯 そのコミュニケーションのしかけ/熊倉功夫/国立民俗学博物館教授
http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/mizu_16/no16_b01.html
「食べたり飲んだりしている姿は人間が無防備になるし、あまり美しいとはい
えません。だから、人に見られると恥ずかしい。ですから、他人に見られない
ように食事をとる民族もいるぐらいです。食事作法というマナーは、食べると
いう恥ずかしさを回避するため洗練されてきたのです。しかしその裏返しで、
無防備な状態を互いに見せてしまえば、親しくなれるということもあります。
ですから親しくなるために、今でも一緒に食事をします。」
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インディアンの言葉には、たいていふたつの意味がある。
たとえば彼らが
「火」の話をしているときには「幸福や愛」を、
「草原」の話では「民族や部族」を、
「風」の話のときは「スピリット」
についてを、それぞれ語っているのだ。
つまり、
その年寄りがぼくに「底にたまる中心の火が肝心だ」と語った中には、
「幸福を育てるには中心になる何かが肝心だ」という、
もうひとつの意味が含まれている。
彼らと話すとき、言葉の表面だけにとらわれていては、
その裏側にある意味をうっかり見失ってしまうことになる。
自分を信じていきる インディアンの方法 松木正著より
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●2 このプロジェクトをよびかけている人はこんな人(組織)です
投稿者 hands-on : 2008年08月26日 04:47